日本の歴史について学校の教科書では学ぶけど、実際に目で見て触れて学ぶ機会はあまりないのではないでしょうか?
実は、相模原市内に無料で歴史に触れ合える絶好の場所があるんです!
今回は、歴史の中でも縄文時代を学べる「勝坂遺跡公園」を紹介していきます。
縄文時代中期の集落跡や縄文土器が数多く発掘された公園!
勝坂遺跡公園は、昭和49年国の指定史跡に認定されました。
大正時代に発見された縄文中期の集落跡で、ここから出た出土土器は「勝坂式」として、縄文中期の標準型式となります。
実は、集落跡と同時に打製石器が多く見つかったことから、この時代に農耕がおこなわれていたのでは?と「原始農耕論」が提唱されたきっかけの史跡でもあるんです!
そんなすごい公園が相模原にあるなんて驚きですよね。
公園内には、当時の住居の再現がされているので、目で見て歴史を学ぶことができます。
公園へは常時入園できるので、今回の私のようにふらっとドライブがてら寄ってみるのもおすすめです。
公園へはバスか車で向かいます。住宅街を通って向かうのがGood
公園へは、「下溝」駅から出発するバスか、車で向かいます。私は今回、ドライブも兼ねて車で向かいました。
公園近くには無料の駐車場があります。公園内は入園自由ですが、駐車場は利用時間が決まっているので注意してくださいね。
駐車場から公園へは徒歩約3分ほどで到着します。
駐車場の後ろ側からから向かう道がありますが、暗くて塗装されていないので、住宅街を通って向かうのがおすすめです。
Googleマップをつかって住宅街を進むと、公園の入り口が見えてきました。
入ってすぐにある事務所を横目に広場に進みます。事務所の中には展示品などもあるそうですよ。
事務所のすぐ隣にはトイレがあります。私も利用しましたが、トイレは清潔に整備されていてとっても使いやすかったです。
公園内には広場やベンチが。ピクニックにもよさそう!
公園は縦に長いので、目玉である竪穴住居のレプリカまではけっこう歩きます。いい運動になるので、お散歩コースとしても最適です。
広場には、ベンチもいくつかあったので、休憩できたりピクニック目的でもおすすめのスポットでした。
当時の縄文人の生活がうかがえる生活林
広場のすぐ近くには、少し木々が密集している箇所があります。これは、「生活林」と言って、縄文時代当時の住民が食料として栗などの木々を育てていた再現なんだそうです。
栗を採ったあとの材木は、住居に使用されたり薪として火をくべる材料にされていたんだとか。
生活林だけでなく、公園内には栗の木が多くありました。ちょうど栗の季節だからか、地面にはトゲトゲの栗がたくさん落ちていて季節を感じられます。
勝坂遺跡公園目玉の竪穴式住居!笹葺き式と土葺き式の二つあります
それではいよいよ竪穴式住居の見学です!
復元されたものとは言え、目の前にするとその迫力に圧倒されます。ここだけ切り取ると縄文時代にタイムスリップしたような錯覚です。
公園内には、笹を屋根に葺(ふ)いた笹葺き式と、土を盛って屋根に見立てる土葺き式のレプリカが建造されています。
笹葺き式の方は、中を見学できます!
中を覗いてみると、当時の住宅の再現がされています。中が暗いので、入る時は要注意!
竪穴式住居は、住宅内に穴を掘って、その底に床をつくり、周りに柱を立てて屋根を葺いた建物。
確かに床に穴が空いている様がうかがえます。
この周辺には50〜60もの集落が存在していたそうです。何千年も前の人々が住んでいた跡が残ってるなんて、なんだか神秘的ですよね。
こちらは、もう一つの復元された竪穴式住居です。こちらは中に入ることができず、外から見学することができます。
竪穴式住居と聞くと、先ほどのような屋根を草や木で葺(ふ)く「笹葺き式」を思い浮かべますが、こちらは土を盛った「土葺き式」。保温性に優れた、冬の時期限定の住居だったんだそうです。
竪穴式住居の近くに窪んでいる箇所が2つほどあります。ただのくぼみかと思いきや、これも住居跡なんだそう。住居が住めなくなった後に掘った穴を利用して、ゴミ捨て場として使用されていたものだそうです。
竪穴式住居から500年後の敷石住居跡も見学
「敷石住居跡」は、復元されている竪穴式住居よりも500年ほど経った縄文時代中期の中でも、終わり頃の住居跡の再現なんだとか。この頃の縄文人は、石を床に敷いて生活していたようです。
予備知識なく見たら、ただの石の集まりの様にも思ってしまいそうですが…。数百年前に人々が生きていた歴史なんですね。
縄文時代について学校で習ったとはいえ、文字や写真だけでわかったように気になってましたが、私が学生時代にここに来てたらもっと意欲的に学んだのに…と羨ましくも思います。
ぜひお子さまがいる方は、この公園に来て歴史に触れながら一緒に学んでみてくださいね!
史跡勝坂遺跡公園
住所:神奈川県相模原市南区磯部1780ほか(管理棟は磯部1822)
アクセス:JR「下溝」駅下車徒歩約20分
下車すぐ「下溝」から
(台14)相武台前駅行バス(座間経由) 乗車約2分 上磯部入口 下車約5分
(台14)相武台前駅行バス(座間経由) 乗車約3分 勝坂入口 下車約5分
電話:042-769-8371(文化財保護課)
営業時間:入園自由
管理棟の利用、竪穴住居内の見学は、水曜日~日曜日の午前9時~午後4時(月曜日、火曜日が祝日等の場合は開放)
※トイレは1月1日を除いて午前9時~午後4時まで利用可