てるて通りやてるて橋など、JR相模線上溝駅周辺では、「てるて」という名前を多く見かけます。
みなさんは「てるて」という名称の由来をご存じでしょうか?
実は上溝、横山周辺には「小栗判官物」の登場人物である照手姫(てるてひめ)にまつわる伝承地が複数あることから、今でも照手姫にちなんだ名前が多く残っているのです。
また姥川沿いにある横山丘陵緑地では、照手姫の伝承地をめぐる「てるて姫の里ロマン探訪の小路」という散策路が整備されています。
地図を見てみると、片道30分ほどのコースのようです。
最近運動不足気味なので、散歩にちょうど良さそう……?
今回は、横山丘陵緑地にあるてるて姫の里ロマン探訪の小路に足を運んでみました。
JR相模線「上溝」駅から出発!日金沢橋には照手姫のレリーフが!
JR相模線上溝駅を出て、ダイエー上溝店や商店の並ぶてるて通りを渡ります。
姥川に沿った散歩道に入ると、雰囲気が一転!自然豊かな歩道が広がっています。
上溝駅周辺は買い物などでよく利用していましたが、路地を入った先に散歩道があるとは知りませんでした!
日金沢下地区の緑道を抜け日金沢橋に着くと、照手姫のレリーフが設置されています。
レリーフには、川で水を汲みあげている照手姫の姿が!
肌を磨くために姥川の水を汲んでいたそうですよ。
神奈川名木100選に指定されている立派なご神木!照手姫を祀る榎神社
日金沢橋近くの住宅街の一角にある榎神社は、照手姫を祀っている神社です。
榎神社のご神木である初代の大榎は、照手姫がさした杖が根付いたといわれており、杖が下を向いた「さかさ榎」だったそうです。
現在のご神木は2代目ですが、樹齢100年以上。
神奈川の名木100選にも指定されています。
立派な幹は、近くで見るととても迫力がありました!
散策路は歩きやすく整備されています!
姥川沿いの道に戻り、日金沢上地区に入ると散策路の道案内が出ています。
散策路は整備されているため、とても歩きやすかったです。
緑豊かな散策路は、まるで雄大な山の中にいるような静けさです。
天気が良かったため、木洩れ日の明るさも心地よくお散歩日和でした。
上溝地区が一望できたといわれている眺望の場
散策路を歩いていくと、木々が開けた場所に着きました。
案内を見てみると、こちらは眺望の場だそう。
照手姫の時代には上溝一帯を一望できたといわれていますが、現在は残念ながら手前に大きな木が……。
しかし、木の隙間からは遠くに丹沢の山々が見えます。
日当たりがよく椅子も設置されているので、ちょっとした休憩もできますよ!
きれいな湧き水が流れる鏡の泉
鏡の泉では、照手姫が泉に身を映してお化粧をしていたといわれています。
透き通った湧き水がとてもきれいで、思わず覗き込んでしまいました。
昔はこうして水面を鏡にしていたなんてロマンチックですね。
さらに奥へと歩いていくと東屋が!椅子に座って小休憩
横山丘陵緑地をさらに姥沢地区へと進むと、立派な東屋が見えてきました。
上り下りは激しくなかったものの、歩き疲れたのでお茶を飲みながらひとやすみ。
喧噪を離れたとても静かな環境で、おだやかに時が流れます。
のんびりとお茶を飲んでいるだけですが、とても贅沢な時間に感じました。
照手姫と乳母、日野金子が描かれた姥沢幻想の碑と照手姫遺跡の碑
東屋の近くには姥沢幻想の碑がありました。
照手姫と乳母の日野金子が会話をしている姿が描かれています。
水汲みレリーフのある日金沢橋をはじめとした日金沢という地名は、日野金子が住んでいたことから名づけられたともいわれているそうです。
土地の名前にも由来しているのですね。
幻想の碑から少し歩くと、照手姫遺跡の碑があります。
以前は姥川の最上流部の水源地に建立されましたが、現在はこちらの姥沢地区に移設したそうです。
照手姫が姥川の水源地の湧き水を産湯として使ったと伝えられています。
立派な石碑に歴史を感じますね。
横山丘陵緑地の豊かな自然を満喫できる!てるて姫の里ロマン探訪の小路
照手姫の伝承地をめぐりながら緑豊かな自然を楽しめるてるて姫の里ロマン探訪の小路。
上溝駅からほど近い立地でありながら、まるで山の中へ出かけたように緑が多く自然を満喫できました。
また伝承地をたどりながら歩くのは、歴史を感じられてとても感慨深かったです。
運動不足解消のお散歩に、またお休みの日のリフレッシュに、自然と相模原の歴史を楽しめるてるて姫の里ロマン探訪の小路にみなさんもぜひ足を運んでみてくださいね!
横山丘陵緑地
住所:神奈川県相模原中央区上溝1丁目、4丁目付近
アクセス:JR横浜線相模原駅からバスで「日金沢下」下車、徒歩約3分
JR相模線上溝駅から徒歩約20分
照手姫伝説伝承地
住所:神奈川県相模原中央区上溝1-338-10 横山丘陵緑地 姥沢地区